弁護人は接見をしてどのようなことをするのですか?
私たち弁護人は,弁護の依頼を受けたら,すぐ接見に行くことが重要であることを前の項で説明しました。
弁護士の接見は,警察署では土曜,休日でも夜間でも可能です。
できるだけ依頼当日中に接見します。
私たち弁護人は,接見の際,最初に,誰から依頼されて来たのかを説明します。
私たちを信頼してもらうためです。
なお,ご家族などからの依頼による場合のほか,当番弁護士としての接見出動の場合や,一定の刑事事件では被疑者段階から国選弁護人選任制度が実施されていますので,その立場での接見の場合は,そのことを説明します。
それから,私たち弁護人は,被疑者の体調,現在の心境,現在困っていること,悩んでいること,ご家族や職場のことで質問がないか,伝言の要望はないか,差入れの希望はないかなどを質問します。
その後に,今回逮捕された事件のことを質問します。
どうして逮捕されたのか,どのような事実で逮捕されたのか,それに対して本当はどうなのか,逮捕後,警察官にはどのように話しているか,供述調書は作成されたか,調書はどのような内容か,話したとおりに調書に書いてもらったか,取り調べは厳しくないか,不当な取調べは受けていないか,どのようなことを言われて追及を受けているか,事実を話しても警察官に聞き入れてもらえない部分はあるか,どうして聞き入れてくれないか警察官からその理由を言われているか,この事件の今後についてなに考えがあるか,などを聴取していきます。
それから,被疑者に関する事柄を質問します。これまでの生活歴,前科前歴の有無などです。